〔目的〕新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い,学外での見学実習が不可能となったため,緊急措置と
して実施した学内の代替実習の教育効果を検証した.〔対象と方法〕理学療法学科1 年生102 名,臨床実習指導者の
外部講師8 名を対象に,主観的学習達成度と習得内容をアンケート調査した.〔結果〕情意領域,認知領域,技能領
域での主観的学習達成度は,全て肯定的回答であった.得られた経験は,情意領域全般,幅広い分野の業務内容,動
画での通した患者の接し方,症状,理学療法であった.得られなかった経験は,実際の患者のコミュニケーション,
現場実習の緊張感や雰囲気,詳細な患者状態であった.〔結語〕臨床実習を想定した学内での教育の質を向上させる
ことが重要である.