本研究は学校危機における緊急支援の研修を実施し,研修前と研修後の研修効果について調査を行う。受講者を支援経験によって3群(未経験群,経験少群,経験多群)に分けて分析を行い,緊急支援に関わることへの情緒的な側面や緊急支援に関する理解度に影響を与えるのかを明らかにすることを目的とする。未経験群,支援経験少群,支援経験多群の研修前と研修後の平均値について差の検定を行った結果,①緊急支援参加の不安は未経験群と支援経験少群において有意な差が見られた。②緊急支援の行動は,3群に有意な差がみられた。③緊急支援の目的,④ストレス反応の理解は未経験群と支援経験少群において有意な差が見られた。⑤対処方法を教える必要性は未経験群のみに有意な差がみられた。⑥心理教育を行う自信は3群において有意な差がみられた。