その他の研究業績等

基本情報

氏名 加藤 雅和
氏名(カナ) カトウ マサカズ
氏名(英語) Masakazu Kato
所属 薬学部 薬学科
職名 助教
researchmap研究者コード
researchmap機関

タイトル・テーマ

TNF-α 発現・分泌組換えビフィズス菌のマウス悪性黒色腫モデルを用いたがん免 疫療法への応用検討【口頭発表】

単著・共著の別

共著

発行又は発表の年月

201803

発表学会等の名称

日本薬学会 第138年会(金沢)

概要

TNF-αは腫瘍細胞にアポトーシスを誘導する作用を持つことが知られている。しかし、TNF-αの全身投与によるがん治療は、副作用の問題から成 功しておらず、TNF-αを医薬品として利用するためには腫瘍組織特異的に作用さ せる必要がある。我々はこの課題を、腫瘍組織に特異的に集積する性質を持った、 偏性嫌気性菌であるビフィズス菌を DDS 担体として用いることで克服し、ヒトTNF-α発現プラスミドを導入した組換えビフィズス菌クローン(以下 M4)が、1 大腸菌由来の標品 TNF-αと比較して同程度の活性を持つ TNF-αを分泌すること、 22 種類の膵臓癌細胞に対して in vitro、in vivo 実験系のどちらでも抗腫瘍効果を 発揮することを既に報告している。今回は悪性黒色腫細胞 B16F10 に TNF-αが有 効であるかを in vitro で検討し、局所に作用させた TNF-αが、宿主の免疫能を高め るかどうかを in vivo で検討した。
 結果としてTNF-αは B16F10 細胞に対して濃度依存的に増殖阻害活性を示した。また M4 投与により、腫瘍組織内に無処置群と比較して有意に CD8+細胞が誘導された。本実験の結果から、正常な免疫能を維持したマウスに対して TNF-αを作 用させた場合、TNF-αによるアポトーシスの誘導のみならず、宿主の免疫の活性 化による抗腫瘍作用が見られることが示唆された。

担当部分:共同研究のため本人担当部分抽出不可能
加藤雅和、平裕一郎、平郁子、清水芳実、磯田勝広、斎藤浩美、石田功