オイラーの多面体定理を帰納的に捉える指導の実証的研究-位相幾何の視点で頂点,辺,面を捉える指導-
位相幾何における頂点,辺,面を定義して,平面図形や球面と同相な曲面,トーラスのオイラー数を求める学習指導を高校生に実施した。平面図形や球面と同相な曲面の指導の有効性は示唆されたが,トーラスの指導に課題が残った。単連結性を導入した授業を実施したが,その必要性を生徒が理解できるようになるには至らなかった。トーラスの指導については改善の方向性も明らかになった。
数学教育学会誌