北海道内の女性保育士114名を対象に,保育活動による身体的苦痛と保育設備との関連を明確にする事を目的として質問紙及び事例による実態調査を行い,次の結果を得た。身体的苦痛の第1位は「腰痛」72.9%であり、2.3歳未満児を受け持っている保育士に腰痛が有意に多かった。保育士が腰痛の原因となると感じた保育設備及び保育活動で最も多かったのは保育室の「抱っこ」であり,「前かがみ」は全ての設備で出現していた。腰痛の原因となりやすい設備は「おむつ交換の設備」「布団収納棚の設備」「手洗い場の設備」「職員室の机と椅子」「0歳児の食事テーブルと椅子」の5点であった。