「ひかりとかげのへや」では視覚的な刺激が特に強調されており、他に刺激でき得る感覚として聴覚があるのではないかと考えた。•環境の中に音楽(任意のBGM)があると、子どもの遊びに変化は生まれるのだろうか、という疑問が生じた。•音楽(BGM)が教育のみならず多方面で活用されていることを参考に、「ひかりとかげのへや」での遊びにおいても場に馴染むであろう音楽があることで、子どもの遊びをより発展させることができるのではないか、と着想し3グループの子どもと保育者を対象に遊びの様子を録画するとともに、事後の保育者への聞き取り調査と保育者及びアトリエリスタ、ペダゴジスタの考察を総合した。
結果として20%の子どもに影響があることが認められたが、その子ども達はOHPを使用した劇遊びをしていたため、劇遊びには影響が出やすい可能性があると言えるだろう。
また、音楽に興味のある子どものみ反応しており、興味のない子どもは意識下では反応していない。
この遊びに参加していた保育者は、子どもが知らない音楽に対して全く興味を示していないことに気づいた。このことから、子どもが自分で音を出すことが楽しく、BGMに関しては興味次第ではないか。また、遊びに合わないBGMだったために興味を示さなかったのではないか、と考察した。
しかし、無意識下での効果として、普段活発な子どもが落ち着いて遊ぶ様子が確認できたことから、音楽によって子どもに変容が認められた。また、遊びの内容に変化が生じたとは言えると感じた。