日本古代生産技術教育史における「堂童子」に関する一考察(査読付き)
「堂童子」は日本古代生産技術教育史において、例外を除いて、研究対象と考えられてこなかった。しかし、仏師の技術伝習を考える史料の中に、「堂童子」が明らかに高度な技術を扱う労働現場で、生産労働に参加していた事実を見いだした。そこで、9世紀末に成立したと考えられる史料「日本感霊録 三島島継伝」に見られる「堂童子」と技術習得の関係の再検討が求められた。この史料の再評価を通じて、これまで
日本大学法学部 「桜文論叢」69巻 (pp205~224)