明治初期古代史教材の研究-「国史略」の分析を通して- (査読付き)
教育の近代化を教育課程史の立場から確認する目的で、近代的教授法が未確立だった明治初期の教科書編纂の問題を取り上げた。日本史のケースに注目し、教育内容の近代化過程を考察した。とくに、古代史教材の編成に注目し、「日本書紀」など古典がいかに近代教科書に反映されていくかを検討の中心とした。この検討から、近世的教育課程観から十分に脱却していなかった明治初期の学校教育の実情を考察した。
関東教育学会 「紀要」 11号 (PP.1~13)