ひきこもりの若者の親からの電話相談の記録を基に、子どもの性別や親の性別による相談内容の異同を質的に検討した。その結果、まず親の相談には、子の将来への不安、失望感、子の苦しみが分からないこと、子の暴力への対応、子の自殺願望への対応、の5つのテーマが見出された。子どもは主に母親に苦しい思いを打ち明けるが、それを母親が受け止めることが難しく、子どもの自殺願望が表出される。子どもの暴力が表出された場合に父親からの相談が促されること、ひきこもり本人が女性の場合には精神疾患を抱える場合が多いことが示唆された。共同発表者:岩藤裕美・青木紀久代・谷田征子・古志めぐみ