学会発表
小野和哉, 頴原禎人, 中村晃士, 石黒大輔, 森美加,他2名.
境界性パーソナリティー障害の入院治療について、平成14年より、厚生労働省委託費研究「境界性パーソナリティー障害の新しい治療システムの開発の研究」の一端として研究を進め、平成17年度よりはそれに基づいて開発したガイドラインの検証の研究を施行している。入院治療においては「短期」で、「明確な構造」を持ち、患者の「主体性を保持」することを基本的骨子とし、その構成は、入院治療全体に関わる①入院治療指針と、入院治療の実態に則した②入院導入、③入院時対応、④入院治療技法、⑤退院指針、などより成り立っている。実際に施行してみると、典型的症例ほどガイドラインの適用頻度が高くみとめられた。また内容的には基本的には妥当と考えられたが、細目では運用上、一部の補足や文言の改訂が必要と考えられた。