夏目知奈,廣田栄子,野原信
自閉スペクトラム症(ASD)児と定型発達児の叙述について、表現型(語)と関連する内容を機能に分類し、比較した。
表現型の比較では、ASD児では、叙述的な表現の割合が多く、心理的表現に低下が見られた。叙述された内容を、機能についてCU単位で比較すると、ASD児は、物に関するCUが多く、人の行為に関するCUが少なかった。ASD児のナラティブについて、年長時にはまだ表現様式が未熟である可能性のあること、また表現しようとする内容については、人よりも物に注目しやすい傾向を認めた。