【背景・目的】フライホイール(FW)機器を用いた長期トレーニングについては、数多く報告があるものの、単発の FW 運動が骨格筋の機能や筋痛、ジャンプパフォーマンスに及ぼす影響については不明である。本研究は、 FW 運動がジャンプパフォーマンスおよび筋ダメージに及ぼす影響を検討した。【方法】対象はアスリート群(大学男子バスケットボール選手)11 名とコントロール群(一般男子大学生)10 名とした。運動介入は FW 装置を用いた 100 回のスクワット(10 回×10 セット)とし、運動前、直後、24 時間後、72 時間後に測定を行った。測定項目は、ジャンプパフォーマンス(SJ、CMJ、DJ、RJ)、等尺性最大随意収縮(MVC)トルク、筋痛、運動中の心拍数とした。【結果】コントロール群のジャンプパフォーマンスは運動後に低下したものの、アスリート群は低下しなかった。MVC トルクは、両群とも低下した。筋痛はコントロール群のみ観察され、心拍数は群間で差はなかった。【結論】FW スクワット運動はアスリート群のジャンプパフォーマンスを低下させなかった。これらの結果は FW トレーニングプログラムを作成する際に有用であると結論する。