二つの名前を持つ女――佐藤春夫「お絹とその兄弟」
本稿では、佐藤春夫「お絹とその兄弟」を「私」と「おきん」という二人の語り手による再話構造、「おきん」と「お絹」という二つの名前、の二重構造から再検討し、交易路「絹の道」と性的な眼差しから歴史的な意義を検証した。
研究プロジェクト報告書「日本近代文学と性」