「中間小説」の真実なもの――「地方紙を買う女」と「野盗伝奇」
本稿は、「中間小説誌」を新たな文学場のダイナミズムとしてとらえ、そこでの稀有な実践の試みとして、松本清張の社会派推理小説「地方紙を買う女」における「小説の面白さ」の探求と挫折という中間小説の理念的側面の、昭和30年代における表現可能性を検討した。
第13回 松本清張研究奨励事業研究報告書