小児や高齢者への漢方エキス製剤の投与は、年齢や体重、生理機能に応じた用量が処方されるため、再分包することがある。その場合、処方日数、保管する際の温度、湿度などにより再分包した漢方エキス製剤の性状が変化する可能性は否定できない。実際、病棟で保管していた再分包された漢方エキス製剤が変色したため、返却されるケースもある。今回、大建中湯や抑肝散を用いて再分包で使用する分包紙と保管方法について検討を行い、本来なら再分包は行うべきではないが、やむを得ず再分包する時は、投薬の際に乾燥剤の使用と缶の中への保管を組み合わせることで、吸湿を抑えることができると考えられた。