本研究では、特定給食施設を対象に給食の運営業務の観察を行い、衛生管理評価の観点から調理作業の分類を検討する事を目的とした。方法は、ワークサンプリング法による作業観察を行った、対象者は、学生食堂の調理従事者3名である。合計12日間の観察記録から、生産工学分野で用いられている標準時間決定の作業分類を基に、給食施設における衛生管理評価を目的とした分類を決定した。その結果、HACCPにおけるCCPに関する作業とPPに該当する作業が作業工程のどの段階に存在するかを明らかにすることができた。このことから、特定給食施設の衛生管理評価を目的とした作業分類の枠組みは、作業工程ごとに構造化して分類することが有効であることが示唆された。