給食施設における献立の栄養評価は、発注業務とのつながりから、成分表を用いて調理前生の食品成分値を用いて栄養計算を行うことが一般的である。しかし、成分表には調理後食品の成分値収載数が増加してきていることもあり、調理法の影響を考慮した計算が可能となってきている。そこで、給食施設を想定した管理栄養士・栄養士養成大学の給食実習で29料理を各120食分3回繰り返し調理した試料のビタミン(A,B1、B2、C)量分析値と成分表による栄養計算値を比較した。その結果、全てのビタミンで概ね計算値によって実際の給与量を推定可能であったが、ビタミンCは他のビタミンに比べその精度が低かった。また、調理法を考慮していない計算値に比べ、調理法を考慮した計算値で推定精度が高い状況であった。現状、成分表を用いて可能な限り調理法を考慮した計算を行うことが望ましいと考えられる。