【目的】支援者が特有の関わりの難しさと報告する在宅ALS患者との関わりの一辺に情動制止困難があるという仮説の元に文献レビューを行った。
【方法】検索対象のデータベースは医中誌とCiNiiの原著論文とし、2023年1月25日までに「在宅ALS 精神症状」と「在宅 筋萎縮性側索硬化症 看護」で検索した結果、273件が抽出された。その中で、関係性破綻の要因と捉えられる、在宅ALS患者や支援者の具体的な言動が記載されている10件を本研究の対象とした。
【結果】抽出された場面は『』、情動制止困難の視点は<>で示す。『頻回の(細かい)ケアの要求、吸引、コール』、『体位調整』、『怒りの表出、暴言』、『自分本位、気遣いのなさ』)を、情動制止困難の視点で整理した結果、『頻回の(細かい)ケアの要求、吸引、コール』の場面は<こだわりが強い>と<思いやりや気遣いが出来なくなる>。『体位調整』の場面は<こだわりが強い>。『怒りの表出、暴言』の場面は<怒りの表出が強い>。『自分本位、気遣いのなさ』の場面は<思いやりや気遣いが出来なくなる>が該当した。