【目的】看護学科1年生が地域事業への参加を通して得た学びを明らかにする。
【方法】事業に参加した学生の事後課題の記述内容を分析した(承認番号:2022-104)。
【結果】A大学看護学科1年生85名(研究参加率:68%)の記述を分析した。〈想像と違った実際の当事者像〉〈無意識の偏見と障がい〉〈当事者・家族と支援者のかかわりの実際〉〈支援者について〉〈事業の意義〉〈地域におけるまちづくりとの関連〉の6主題が確認された。
【考察】学生は、事業に参加し、当事者・家族や支援者とのかかわりを通して理解を深め、障がい者や認知症高齢者など当事者を個性ある人として捉え、強みを見出していた。また、これらの人々を含む全ての人が暮らしやすい地域を目指す必要性を学ぶことができていたと考える。看護専門職としての本格的な学びが始まる前段階で、まずは共に暮らす社会の一員としての立場から、地域に暮らす様々な人々と支援者、及び制度等の社会環境や物理的環境を含む地域について理解できるというプログラムのねらいは達成されたと考える。