本研究の目的は、ALS在宅療養者の痰吸引を行政的に容認された障害者ヘルパーにはどのような影響があり、そこでの看護師の役割は何かを検討することである。2000年に導入された介護保険や、2006年に制定された障害者自立支援法により、在宅療養者の介護は社会化されつつある。重度訪問介護従事者養成研修参加者の「痰の吸引」に対する不安は、自分の<技術>から始まり、<緊急時の対応>から<法制度の不整備>への不安に変化していた。いずれもその不安は、『ALS在宅療養患者の身体の苦痛』に関連していくことである。ALS在宅療養