ボトムアップな人間関係―心理・教育・福祉・環境・社会の12の現場から
本稿では、自己にとって重要な他者との出会いを契機に自己物語が変容した性同一性障害者4事例に基づき、他者との社会的な関係性のなかで変容するジェンダーの在り方について論じた。同時に、セクシュアリティについて我々がもつ言葉は少ないことを再認識し、セクシュアリティが人のどのような生き方を指し示すものなのか捉え直した。最後に、当事者ともに生きるために多様な選択肢を可視化することが重要であると結論付けた。
東信堂