丸山奈保、安部茂
<概要>表在性および深在性真菌感染の病態は宿主炎症反応によって制御されることが知られている。我々は、植物精油が感染トラブルの改善のために使用できる可能性を検討し、好中球の活性化を抑制することを報告している。今回、消化管感染に伴う炎症の制御に対する植物精油の作用を検討するため、腸管上皮細胞をLPSで刺激した際の炎症性サイトカインIL-8の分泌に対する抑制効果を調べた。6種類の植物精油を用いたところ、濃度0.001%ではカモミール油とレモングラス油で抑制効果が強く、次いでゼラニウム油とラベンダー油、ユーカリ油となり、ティートリー油の抑制効果は低い結果となった。