「商人の世界と大西洋帝国-18世紀ブリストルの事例より-」
イギリス帝国史研究会報告(1996年5月18日 東京大学駒場キャンパス)
「イギリス帝国と大西洋世界」という統一テーマでのシンポジウムでの口頭報告。18世紀のイギリスは西インド諸島を中心とする重商主義植民地帝国を形成し、世界各地でフランスと戦争状態にあった(第二次百年戦争)。また、本国と植民地とは、前者が後者を支配し、搾取するという序列的で一方的な関係にあった。しかしながら、商人の手紙類や議会への請願などを読むと、そこには水平的で相互的な人的ネットワークからなる「商人の世界」が存在した。