古医方における医学概念の検討 -近世における身体観の変容について-
日本独自の東洋医学「古医方」における「気」などの基本概念が用いられていた文脈について再検討を用い、近世における医学概念や身体観の変容について分析した。古医方以前には人間の身体は外界(自然)の一部でありなおかつ相似形として把握されていたのに対して、古医方以降はそれが否定されていったことを明らかにした。これは近世における身体観の変容を検討する際に重要なポイントである。
UTCP研究論文(東京大学大学院総合文化研究科21世紀COE「共生のための国際哲学交流センター」論集)