ワーグナーの宗教観
ワーグナーの持っていた宗教観を、作品(主として『パルジファル』)と著作(主として『宗教と芸術』)を通して論じたもの。その宗教観はどこまでも音楽的観点を中心とするものであって、キリスト教、聖書、宗教一般といったテーマも、すべて音楽芸術に還えされた上でワーグナー独自の解釈が施されている。本編では特にノヴァーリスとの関連を指摘し、ロマン派的宗教観の性格を論じた。
帝京平成大学発行『紀要』第9巻第2号pp.33-43