基礎看護学実習における教材化で看護教員が着目した指導場面と指導状況を明らかにすることを目的に、7名の看護教員に半構成的面接を実施した。その結果、教材として教員が着目した15の指導場面は学生のつまずき、戸惑い等の感情が揺れ動く場面であった。看護教員は自身の教育観や看護観、臨床経験に基づき、学生の思いや行動を理解し、様々な看護の視点から発問し、学生の学習環境を整え、看護実践や学習を促していた。学びの共有化に課題があり、今後は実習カンファレンス等における学生個々の学びの共有化を図る方法について検討する必要性が示唆された。(平野蘭子,三上れつ)(p.642)