新任の実地指導者の体験している指導上の困難を明らかにすることを目的に、11名の新任実地指導者に半構成的面接を実施した。その結果、指導上の困難は、新人の状況や理解の程度を把握した指導方法、新人や同僚とのコミュニケーションを図ること、新人への精神的支援の評価、役割の重複による負担の増加であった。その特徴は予測や期待と異なる新人の行動、教育的な役割が与えられたことによる新人や同僚との関係の変化であり、新人の状況を客観的に捉えることができる関わりや、新人や同僚との教育的関係を形成するために働きかける必要性が示唆された。(紺野蘭子,小山眞理子,加納佳代子)(p.234)