近代ムスリム市民社会の成立と「女性問題」―英領パンジャーブにおけるイスラーム擁護協会の事例から―
パキスタン市民社会の未発達の前史として植民地期を論じてきた先行研究に対して、ムスリム結社の一次資料を検証することで近代ムスリム市民社会の成立を提起した。ムスリム結社は政府からは自立して、市民性を涵養しただけではない。女子教育事業を展開することにより、コミュニティの規範を再解釈して政治運動に参加する女性人材を輩出していった。
京都大学