音読課題を用いたマスク下の音韻隣接語効果
日本心理学会第85回大会
カタカナ語を用いたマスク下のプライミングによる音読課題を行い,音韻隣接語プライムの語彙表象の活性化による抑制効果が観察されるか,それとも音韻情報の共有による促進効果が観察されるか,どちらの仮説が正しいかについて検討した。その結果,音韻隣接語プライムによるタ促進効果が観察された。この結果は,音韻情報の活性化が必須である音読課題においても,ターゲットの音韻隣接語の語彙表象までは活性化せず,その音韻情報の部分的な活性化にとどまることが示唆された。