専業母親が求める「個」とは何か-先行研究のレビューと今後の展望-
先行研究を概観、整理し、専業母親の「個」を、「家族の反映的アイデンティティによってではなく、個人的アイデンティティによって達成感や評価を得、家族以外の人間関係にも個人的に存在し続けること」と定義した。この「個」を志向する傾向を始め、生き方の選択は個人の自由であるとしつつも、これらの志向の違いが、生活満足感や空の巣症候群などの臨床的事象にどう関与するかなどの検討を今後の課題として示した。
昭和女子大学大学院生活機構研究科紀要