犯罪からの離脱における心理的要因に関する研究の動向と展望
日本犯罪心理学会 第61回大会(オンライン)
日本の成人犯罪者の犯罪からの離脱に必要な心理的要因の検討に先立ち,国内の非行少年を対象とした研究を概観し,その成果と課題を考察することを目的とした。結果,非行からの離脱に必要な心理的要因として,対人認識や自己認識の肯定的変化によって非行からの離脱が促進されると想定されていることが明らかとなった。今後の課題として,これらの要因が成人にも適用できるかを検討すること,離脱に先立って必要とされる要因と離脱の過程で獲得されるべき要因を明らかにすることが挙げられた。