福祉専門職に対するポジティブ心理学に基づく心の健康教育にかかわるプログラムを開発し,福祉専門職のメンタルヘルスの変化を検証することで当該プログラムの効果を検証した。福祉専門職に就く13名を対象とし,介入群(6名)と待機群(7名)とにランダムに振り分けた。群(介入・待機)と時期(介入前後の時点)の2要因分散分析を行ったところ,交互作用が有意となり,単純主効果の検討の結果,待機群において介入前後の2週間でメンタルヘルス得点が有意に減少したことが認められた。したがって,当該プログラムそのものの有効性を実証することについては課題が残されたが,Covid-19禍の福祉専門職に対して心理的支援が提供されることの重要性が示唆された。