新興国における不胎化の問題点と通貨危機
アジア通貨危機では、アジアに大量に流入した資金が国内のインフレ圧力を高め、それが危機の要因となった。アジア諸国では、資金流入に対して、当局はドルペッグを維持するための為替介入と同時に、マネーサプライの調整(不胎化)を同時並行的に行うことになるが、新興国では不胎化を適正に行うことは難しい。そのことを、マクロ経済面、ミクロ経済面から理論的に明らかにした。
青山学院大学大学院 青山国際政経大学院紀要