薬局薬剤師が患者の体に触れる行為の法的妥当性をどのように認識しているか、また特定の行為に対して薬剤師が抵抗感を持っているかを明らかにするために、アンケート調査を実施した。在宅医療を実践している400の薬局にアンケートを送付し、147の有効回答を分析した。調査の結果、体温や血圧などのバイタルサインを測定することに抵抗のない薬剤師が多いことが示唆され、薬剤師がバイタルサインを測定できることを医師や他の専門家、患者に認識してもらう必要があると認識していることが明らかになった。また、浣腸や坐薬の挿入などの侵襲的な行為に対しては、強い抵抗感があることが明らかになった。これは、知識や経験の不足、衛生面での不安などが原因と考えられた。そのため、患者に触れる行為に関する実践的な勉強会の必要性が強調された。薬剤師は、行為の法的妥当性に問題があると認識すると、抵抗感が強くなる傾向があった。そこで、行為の法的妥当性を明確にすることで、薬剤師は抵抗感なく行為を行うことができると考えられた。