観光客が農山漁村地域に宿泊することで、地域の所得向上と活性化が期待されている。農泊は「持続的なビジネスとして実施」されることが求められているが、農泊の中でも農家民宿は農家が営む宿泊施設であることに価値があり、宿泊業者として一定以上の専門化と分業がされていない点に観光資源として魅力がある一方で、この特徴のために、労働生産性が低く、固定費率が高いことが考えられることから、持続的なビジネスとして実施可能であるのか疑問が残る。グリーンツーリズムが成功した海外の事例と国内の事例を先行研究で確認するとともに、農家民宿に求められるサービスと今後の展望について述べることを目的とする。