アルツハイマー病の重症度と手指機能に関する研究-簡易上肢機能検査による下位項目の検討を通して-
第40回日本作業療法学会
AD患者の手指機能を簡易上肢機能検査から検証することで、認知症の重症度と手指機能の関連性を明らかにした。さらに利き手と認知機能との関連性も検討した。AD群40名・Clinical Dementia RatingのCDR1群、2群各20名と、対照群20名を対象にSTEFを試行した。結果、AD患者は重症度が軽度の段階から利き手の巧緻動作速度が低下することが明らかとなった。さらに巧緻動作速度の低下は、認知機能の「記憶」と「判断力」、すなわちADの中核症状との相関が認められた。