有意義な基礎看護学実習のあり方を構築することを意図し,看護学生の領域別看護学実習の予期不安に影響を及ぼす基礎看護学実習の経験を明らかにするために無記名自記式質問紙調査を領域別看護学実習を控えている看護専門学校生436名を対象に実施した.
分析方法は、各説明変数と目的変数の3つの下位尺度ごとの平均点に差があるか検討し,有意差の検定は,t検定,一元配置分散分析を行った.また,領域別看護学実習の予期不安に影響要因を明らかにするために重回帰分析(ステップワイズ法)で変数選択を行った.
有効回答数は,321人(回収率73.6%)であった.重回帰分析の結果,「看護過程を展開することが不安である」ということが,最も領域別看護学実習の予期不安に影響しているという結果であった.また,領域別看護学実習に予期不安に影響する基礎看護学実習の経験については,「基礎看護学実習中の課題の量が適切ではなかった」「基礎看護学実習中に失敗をして辛い思いをした」が予期不安に影響しているという結果であった.
研究代表者を担当
著作者:田辺幸子 丸山昭子 國井享奈