藤田省三における精神史的転回―「ユートピア」的思考をめぐって―
本稿の目的は、高度経済成長期を境に「転回」した藤田省三の思想について、その変化と一貫性を指摘することである。その際注目するのは、前期の人民社会論を認識論的に主導していたユートピア的思考と、後期の「転回」によって獲得されたユートピア的思考の現代的形態である。
中央大学大学院研究年報, 第35号, pp.399-412.