医学教育を実施する上で行動動機は記憶を促してくれる重要な要素である。柔道整復学を教育する際にも動機から導入し論旨を展開する方法が記憶を促す方法といえるだろう。そこで本研究は柔道整復を専攻する学生の専攻動機を調査した。外的要因の調査で回答数の多い順に、就職に有利だから(26%),資格を取りなさいと教師や知り合いにいわれたから(11%)、親や兄弟、親戚などが柔道整復師だから(5%)となった。内的要因の調査で回答数の多い順に、柔道整復師になりたかった(59%)、患者さんや選手の役に立ちたかった(58%)、医療系の仕事に興味があった(40%)であった。直接間接経験では、柔道整復の治療(整骨院・接骨院)で治療したことがありますかの間に対し、ある(87%)、ない(23%)であった。大学卒業後の希望職種の調査で回答数の多かった項目は、病院、柔道整復院などで医療機関に就職したい(82%)、スポーツチーム、スポーツジムなどでアスレチックトレーナー職に就職したい(34%)であった。柔道整復の治療(整骨院・接骨院)で治療したことがありますかの調査で、あると解答したものが87%とかなり高い結果となった。また、内的要因調査項目の柔道整復師になりたかった(59%)、患者さんや選手の役に立ちたかった(58%)、医療系の仕事に興味があった(40%)自分も治療がしたかった(36%)と外的要因調査項目より高い結果から柔道整復学を専攻する大学生は大学受験時期までの経験と将来の希望に合せて進路を希望していることが考えられた。