皆川 陽一, 宮崎 彰吾, 沢崎 健太, 飯村 佳織, 秋元 佳子, 脇 英彰, 吉田 成仁
出勤はしているものの何らかの健康問題によって労働者の業務遂行能力が低下している状況(プレゼンティーイズム)が、企業に多額の損失を与えている。しかし、包括的かつ実効性のある労働衛生対策は未だ提示されていない。そこで、鍼治療を含む施術費用への助成が労働者のプレゼンティーイズムに有効であるか検討した。その結果、プレゼンティーイズムと自覚するオフィスワーカーに「鍼治療を含む施術費用に対して4週間に最大8,000円まで助成する」と提示すると、鍼治療を含む施術を平均1.46回受療し、提示しない場合と比べて労働遂行能力が約5%(一人当たり20,695円に相当)向上した。