【知っておきたい胆道の発生異常】 遊走胆嚢
遊走胆嚢は,発生頻度が4~11%であり,胆道の発生異常の中でも比較的頻度が高い疾患である.遊走胆嚢自体は無症状で経過することが多く,臨床症状を認めない場合には診断は困難である.しかしながら,腹痛などの愁訴が体位変換にて改善する場合には,本症を疑い胆道系の精査が必要である.本症の画像診断の特徴は,胆嚢下垂があること,胆嚢が体位変換により正中を越えて左側に偏位することである.遊走胆
胆と膵23巻9号743-747