火遊びを繰り返した男児との遊戯療法 ―現実感を求めて―
学校で火事騒ぎを起こして来談した10歳の男児との遊戯療法過程。箱庭の中で、治療者との「勝負」に没頭し、そこに生じる偶発性を体験することが、生き生きとした感情体験を取り戻すために有効であった。「火遊び」を、火の超越的な力によってリアルな体験を呼び覚まそうとしたものとして捉え、現実感を持つことの難しさについて考察した。<!--[if !supportLineBreakNewLine]-->
創元社(京都大学心理療法シリーズ 遊戯療法と子どもの今)