中高齢者において週に1回の頻度で低強度(60%1RM×10回)または高強度(75%1RM×8回)のフリーウエイトによる筋力トレーニングを行い,筋力,筋厚そして運動能力への効果と脱トレーニングの影響を調べた.46才から63歳までの中高齢女性10名が自発的にトレーニングに参加し,5種のウエイトトレーニングを行った. カーフレイズにおいては高強度群だけに有意な向上がみられ,デッドリフトにおいては両群ともに有意な向上がみられ,アブドミナルカールは高強度群だけに向上が認められた. また,脱トレーニングによる筋力の低下はどの種目についても認められなかった.筋厚については,大腿前部は高強度群で有意な増加がみられたが,その他の筋厚については増加は認められなかった.以上のことから,下肢と体幹の筋においては高強度であるならば週に1回の頻度であっても効果は認められるが,上肢の筋においては高強度であっても効果がみられなかったことから,トレーニング頻度やトレーニング期間を増やす必要性があることが示唆された.