本研究では,ジュニア期のサッカー選手を対象に足部形状と足指筋力の測定を実施し,また第5足指の浮き指の有無と足指筋力の関係についても着目した.外反母趾角については左右とも正常値の範囲内であったが,内反小趾角については右足は中軽度,左足は軽度の内反小趾が認められた.足指筋力については第3指と第4指において,左足の足指筋力の方が右足より有意に大きい値を示した(p<0.05~0.01).
また,浮き指がみられたのは20名中4名であり,第5指の浮き指無し/有りの筋力の比率は右足が0.636,左足が0.542で,後天性の変形が筋機能および運動能力に支障をきたすことが推察された.
軽度~中軽度の内反小趾や浮き指等の形態異常を有した選手が多いことから,適正なスポーツシューズを着用することが足部の変形を防ぐために成長期のサッカー選手には必要であると考えられた.また裸足での身体活動を増やすことにより,足部の形状と機能を正常な状態に保つことができ,また戻すことが可能であるように思われた.