本研究はインステップキック動作の下肢動力学の比較から、その動作に見られる男女差の要因を明らかにすることを目的とした。大学男女サッカー選手7名ずつのインステップキック動作を500Hzで三次元的に計測し、関節トルクと関節トルクによるパワー及び仕事量を算出した。女性選手は男性選手と比べ、股関節屈曲トルクと膝関節伸展トルクによる正の仕事量がともに有意な低値(P < 0.05)を示し、この要因として骨格筋量の違いが考えられた。また、股関節屈曲トルクと膝関節伸展トルクによる正の仕事量の比率(膝関節/股関節)も男性選手