中世シュトラースブルクにおける大聖堂と都市共同体
本稿では、エルザス=上ライン地域の都市シュトラースブルクにおける都市共同体形成と当市の大聖堂との関わりを取り上げ、都市印章のモチーフ、都市祭壇における都市共同体の自立的な礼拝、大聖堂建築への市民たちの関与とその背景にあった都市の守護聖人である聖母マリア崇拝に着目しつつ、都市共同体の宗教共同体としての結束と政治的自立のプロセスとの密接な関連を明らかにする。
比較都市史研究