14世紀前半シュトラスブルクにおける市制変革(一)
本稿では、上ライン都市シュトラスブルクで14世紀前半に起こった2度にわたる市制変革を取り上げ、それが「都市の利益」という共通の規範のもとに全市民が拘束される強固な市民共同体とそれに基づく市参事会体制の確立を目指した「共同体(ゲマインデ)運動」としての性格を有していたことを明らかにする。(一)では、この事件の背景にあった都市における門閥支配の構造と社会的諸勢力の対抗関係を考察する
比較都市史研究