背景
新型コロナウィルスの感染拡大を防止するため、2020年4月より帝京平成大学で対面授業に代わってオンライン授業が開始された。オンライン授業について臨床工学技士養成校教員として取り組むべき問題を明らかにする目的で、オンライン授業に関するアンケート調査を行った。
方法
2020年5月1日から15日までに、帝京平成大学健康メディカル学科医療科学科臨床工学コースの1年生から4年生までの全学年を対象に、オンラインでオンライン授業に関する調査を行った。
結果
回答があった学生は1年生76名、2年生75名、3年生44名、4年生17名の計212名の学生を対象とした。そのうち、198名の学生が回答した(回答率93.4%)。オンライン授業を主に受けている媒体は、PCと返答した学生が191名と最も多く(90.1%)、次いでスマートフォン6名(2.8%)が多かった。オンライン授業における最も望む授業の形式は、パワーポイントのスライドショーのようなオンデマンド動画配信形式と回答した学生が144名(67.9%)、Microsoft Teamsのような同時双方向形式と回答した学生は20名(9.4%)、オンライン授業ではないほうが良いと回答した学生は7名(3.3%)であった。オンデマンド動画配信形式が良いと回答した学生の内訳は、「繰り返し視聴できる」が99名(46.7%)、「好きな時に視聴できる」が60名(28.3%)であった。また、その他として、「個人部屋がないためオンライン授業をリビングで受けなければならない、そのため、同時双方向形式ではリビングの音声が入ってしまう(2名、1.0%)」ため、オンデマンド形式を希望する学生も存在した。
結語
対面授業よりもオンライン授業、それも、オンデマンド動画配信形式が望ましいと回答した学生が約70%と多くを占めていた。今後、対面授業に戻る予定であるが、教員はオンライン授業の利点を対面授業でも有効に活用するなどして学生の学習意欲を増加させるよう取り組む必要がある。
口頭発表